こんな私でも、みんなと同じようにトントン拍子に結婚できるかもしれない。
そう思った日がマグマにもありました。
マグマにベタ惚れで、嫌われないようになのか
頼んでいないことまで尽くしてくれた長井でしたが、それは徐々に終わりに向かっていきました。
まず、もう吸わないと自分で決めていたタバコをまた吸いはじめました。
あれ?吸わないんじゃなかったっけ?
と聞くと、歯切れ悪く
「付き合いで吸わないといけなくて...」
と言いました。
まあ、マグマが辞めろと言ったわけじゃないので気にしていませんでしたが...
少しすると、女の子を含めたグループで旅行に行ってくると言いだしました。
あれ?連絡先全部消したのってなんだったの?と思いました。
でも、マグマが消せって言ったわけじゃないし
文句言う筋合いもないか...と
内心疑問に思っていましたが、長井にも付き合いってものがあるんだろうと、気にせず過ごしました。
決定的な事件があったのは、長井が地元に帰省した時でした。
その年はあの2011年で、大地震があったタイミング。
長井の地元はがっつり海沿いにありましたので、心配でたまらず、メールをしたりSNSでメッセージを送ったりして安否確認をしていました。
しかし、長井からの返事はなく眠れない夜を過ごしました。